徹夜二日目、明け。
今年の、自身でしかできない仕事に区切りをつける。
6時半、帰宅。
9時40分、着信あり。
15時10分、田辺駅着。
15時15分、病室に到着。
鼓動を感じる冷たい手を握る。
待っててくれたんだね。
握った手から伝わる鼓動は
強くなったり、
感じなくなったり。
そして再び打ち出したり。
この鼓動は
わたしのものか
あなたのものか
どちらのものかわからなくなる。
15時40分、医師が最期の時を告げる。
待っててくれたんだね。
ありがとう。
そしてさようなら。