それはちょうど昨年の今時分だったろうか。
おかしなことがはじまった。
いや、もっと前からかもしれない。
いやいや、ずうっーと、ずうっーと昔からだったかもしれない。
そして、昨秋くらいからよりいっそうおかしなことに拍車がかかった。
背景から切り離された私たちは一体どこにマッピングされる?
光り輝く砂粒と青空の
いたるところ光に満ち満ちた
陰をつくることさえできない過酷過ぎる地に
輪郭はやたらくっきりと
はさみで切り取られたように
背景から断絶され
マッピングされる
ここが「豊穣の海」?
「野蛮」を必死に腹の底に閉じ込めてきた「近代」が
内側から肉を喰いちぎって表に出る。
自ら臍の緒を喰いちぎって出てきた赤子のように
しかしそこは、陰さへつくらない
光溢れる過酷な地
「野蛮」はどこにも隠れられない。
「近代」も「野蛮」も
光に焼かれ、一瞬で蒸発する地
「近代」によって書かれたstoryも
神という誰かによって書かれた物語も
光によって一瞬で蒸発した。
背景から切り離されたヒトとヒトとヒト
cut out from the background