2年前の「鼻」から、季節が一気に真冬に進むこの時期に毎年FRPを制作している時の巡り会わせ。あれは何かの前兆だったのか。
外気と同じくらいの仕事場で仮眠後も硬化しないゲルコート。
「普段ぬくぬくと惰眠をむさぼっているからじゃ!コバルトの配合も忘れてしまったか!劣化しているのはお前の方だ!」
と光琳先生から罵声が響く。
場面はいつのまにか安城になり、
10メートルくらいに積み上げられたバラバラの発泡スチロールブロックにマジックで線描きされている巨大な龍が一気に形を成し、
天井から私を見下ろして嘲笑っている。