2017年7月29日土曜日

HANOI style cooking ? / ずいきソーメン






河内料理ずいきのおひたしをアレンジした料理です。おひたしの煮汁でそうめんを茹でたずいきそうめん。オクラと梅干トッピングします。
HANOI は漢字で「河内」と書きます。


これはベトナム料理ではありません。昨年の9月にベトナム、ハノイに2,3日滞在しましたがこんな料理には出会いませんでした。しかしながらこの適当な料理を作ってみてベトナムあたりの東南アジアファストフードの雰囲気に通じるものを感じたのでした。



ところでハノイ(HANOI)はなぜ「河内」と書くのでしょうか?
漢字で書かれたハノイが「河内」であることは中国語のピンインから導き出されていると推測できますが、それは日本語の「河内」と同じ由来によるものでしょうか?


縄文語=アイヌ語を研究している木上欠月という人は日本の地名について縄文人=アイヌ語としたうえで、アイヌ語の音を後に漢字にあてた「河内」について以下のように述べています。

●河内=カィ・ワ・テュ=曲がった岸の岬
 「カィ」は「折れる」、「ワ」は「岸」、「テュ」は岬で、「折れ曲がった岸の岬」。
海面が上昇した縄文海進の頃、上町台地は岬となり、その東には河内湖が広がっていました。内海の河内湖から見て、上町の岬は折れ曲がった岸の岬そのものでした。
http://www.geocities.jp/bandounokumo/?gclid=CKeiwJPQ39UCFQsmvQodElsOWw



この説明によれば日本の漢字表記である「河内」と中国語ピンインによる「河内」は別物ということになります。

河内のピンイン(発音記号)と読み方
ピンイン(発音記号): hénèi (he2 nei4)
カタカナ読み(発音の目安):  フゥー(ァ) ネェィ

日本のことばと文字について、様々な方面から調査・考察を行う笹原 宏之先生はハノイについて以下のように書いています。

漢字の現在 第89回 河内(ハノイ)の漢字
2011年 4月 5日 火曜日 筆者: 笹原 宏之
... ハノイ(Hà Nội)は漢字では「河内」と書く。河内と書いても無論、大阪府の「かわち」ではなく、「城舗河内」のほうだ(この4字の漢字列が何やらかっこいい)。カタカナで「ハノイ」、ローマ字で「Hanoi」と書くのとはだいぶ印象が異なるが、かつてのベトナムでは地図でもそう記されており、今でも中国語圏ではそれで通用している。
旧名はタンロン、漢字では「昇龍」だ。中華料理店の名前にもありがちだが、この「皇城昇龍」は、11世紀初めに、約1000年間の悲願であった中国からの独立を果たして以来、永きにわたって首都となった地で、初めに王が入城した際に、吉祥として空に金の竜が舞ったことから付けられた地名だとされる。....
... ハノイは、かつて「東京」とも称した。つまり私は、東京(英語でTokyo)から東京(同じくTonkin)へと旅行することになる。トンキンは英語風の発音であって現地の発音はベトナム漢字音でドンキンのほうが近かろう。...
http://dictionary.sanseido-publ.co.jp/wp/2011/04/05/%E6%BC%A2%E5%AD%97%E3%81%AE%E7%8F%BE%E5%9C%A8%EF%BC%9A%E6%B2%B3%E5%86%85%EF%BC%88%E3%83%8F%E3%83%8E%E3%82%A4%EF%BC%89%E3%81%AE%E6%BC%A2%E5%AD%97/
.... ハノイを取り囲み、覆うように流れる幅の広いホン河を橋で渡る。漢字で書くと「紅河」である。言われてみると確かに水面が少し紅い。時期が立てばもっと紅くなるそうだ。こうして一つずつ漢字表記まで知ると、その内にある「河内(ハノイ)」の語源まで理解しやすくなる。道端の「公安」も中国語と同じだが、ローマ字表記だ。ここは、インドシナ半島というだけのことはあり、西はインド系の文化が強く、東のベトナムだけが中国色の濃い文化圏にある。....



つまり、縄文語(アイヌ語)由来の発音からの当て字漢字説をとれば、日本の「河内」は上町台地のことを指し、中国語由来の表意文字説をとれば、大和川が北上して河内湖へ流れていた頃の地形図からみて生駒山麓西側~現在の八尾あたりということになります。




追記> ズイキソーメンのバリエーション

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金沢の茄子ソーメンとズイキソーメンを合体。
オクラをたっぷりトッピング。

沖縄家庭料理のソーミンタシヤーのようであるが、炒め合わせず、茹でたそうめんは炒めず水洗いしてズイキのおひたしの煮汁にあえる。時々冷奴も入れるのでソーミンチャンプルと言ってもいいかもしれません。しかし炒めません。冷たい状態で食べる。ありあわせの野菜を混ぜこぜにした料理なので「チャンプルー」のようです。


チャンプルーについて from wiki
チャンプルーとは沖縄方言で「混ぜこぜにしたもの」というような意味であり、野菜や豆腐に限らず、さまざまな材料を一緒にして炒め合わせる。
「ちゃんぽん」の沖縄方言読みである「チャンプン」の活用形(「チャンプンしたもの」という意味)と考えられるが、外国語に由来するという説もある。郷土研究家の東恩納寛惇は、チャンプルーは中国語の「炒腐児(チャオ・フー・アル)」に由来し、豆腐を炒める料理を指すとしている。ただし中国にそのような名称の料理が存在したという記録は確認されていない。 またインドネシア語・マレー語のcampur(ナシチャンプル、en:Air_batu_campur、チャンプールまたはチャンポール:日本語のちゃんぽんと同様「混ぜる」「混ぜたもの」という意味を持つ。)




170902
貝柱の缶詰のサラダにソーメンをあえる。オリーブオイルをかけ麺がくっつかないようにする。冷たいカッペリーニに近くなります。