2022年5月12日木曜日

220512 折戸の田んぼ: ケリの雛、荒池

 



折戸の田んぼ

激しい鳴き声を発する親を見つけると、そしてその親がその場所から離れない場合、その警戒音は縄張りに侵入した相手に向けられると同時に我が子に向かって発せられる命がけの情報だ。
イタチ、猫、カラス。。まだ飛べない巣立ったばかりの雛のまわりは命を狙うものだらけ。
40年前、尾張旭の田んぼで見つけたもっと小さい雛のことを思い出す。親の警戒音が発せられると雛たちはピタッとその場にうずくまる。身動きせず田んぼの土くれに擬態する。庄内川、高蔵寺の河原で巣立ったイカルチドリの雛も、コチドリの雛も同じようにじっと動かなくなる。丸っこい雛はちょっと目を離すと瞬く間に周りの小石に化けてしまう。しかし、そして、だからこそトリビトは雛の写真を写すことができる。親がその場所を離れず、そのことが雛の存在を証明してしまうのだ。
ケリの親鳥は外敵の目を自分に引き付けようと雛がいる場所から離れた場所に誘導するように飛ぶが、すぐまた雛のところに戻ってくる。
コチドリやイカルチドリはもっと演劇的だ。雛の目をそらす位置に着地して片方の羽根をバタバタとして傷ついたふりをする。外敵に自分を襲えとアピールする擬傷。その間に雛はちょこちょこ動いて外敵から離れる位置に移動する。




ところで、この小さな水路にいる3羽の雛は、親に導かれてそこに入ったのだろうか。自分たちで飛び降りたんだろうか。それとも、誤って落ちてしまったのだろうか。しかしそれはないだろう。巣立ったばかりの雛たちは慌てふためいてパニックになるどころか悠々と餌をついばんでいるではないか。無警戒といわんばかりに水路の壁に付着しているコケや虫などついばみながら外敵の存在など気にも留めずこちらに近づいてくる。



しかしどこから、どのようにしてこの水路を出るのだろう。二本足で歩き回れるようになったとはいえ、まだ翼といえるような手羽ではない。親鳥は土手の上から見守っている。




それにしても、水路の雛は羽毛が濡れている。鳥の体温は人のそれより高いが、体温が下がっていないのだろうか。






などと考えていたら4本足のケリ。
雛1羽親の羽毛にくるまってるのかな。






















荒池


泳ぎながら倒木を越えるしぐさが滑稽、カルガモ


大きな鯉が暴れる。