石膏型による樹脂の離型について
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左:ワックスをひいた石膏面に樹脂 右:水分を多く含ませた石膏面に樹脂 |
水離型
石膏面に樹脂分が多少吸収されるのでポリエステル樹脂はタルクなどを混入しなくても流れない。
樹脂はある程度の厚みを保つので硬化に問題はない。
ワックス離型
ポリエステル樹脂は表面を滑って流れ広がってゆく。
樹脂厚は薄くなって硬化不良を起こす。あまりに薄い樹脂はいつまでも硬化しない。
ワックス離形にはタルクを混入したゲル状の樹脂を最初に塗布しなければならない。
水離形の場合も同様にゲル状の樹脂を最初に塗布した方が良い。
その後、ゲルが硬化し、多少べたつきが残っている段階でグラスファイバーによる積層をはじめるのが良い。
水分が樹脂の離型膜とし有効な手段の一つであるが、水滴が残っているような状態で樹脂と水が混入すると樹脂は硬化阻害を起こすので注意が必要である。たとえば手で練るエポキシパテは指やヘラに樹脂がひっついて作業性が悪いが、指やヘラに水をつけて作業を行うとパテをつける方に樹脂は引っ付いて作業道具の方には樹脂がつかないということでも示される。ただしこの時も水分が樹脂に混ざりこんでしまうとエポキシパテはいつまでもベタベタしやわらかい状態で硬化しない。水は離型に有効であると同時に硬化阻害の原因にもなることを理解したうえで使用することが望ましい。
* タルク(滑石)
滑石(かっせき、talc、タルク)は、水酸化マグネシウムとケイ酸塩からなる鉱物で、粘土鉱物の一種。ベビーパウダーや上質紙の混ぜ物としても使用されている。 wikiより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BB%91%E7%9F%B3