「鳰鳥(ニホドリ)の 息長川(オキナガガワ)は 絶えぬとも 君に語らむ 言(コト)尽きめやも」 万葉集・巻20-4458番・馬史国人(ウマノフヒトクニヒト)
冬が去り気温が上昇し日差しが強くなってきてからは、死の恐怖に直結するような酷い呼吸困難の発作は起こらなくなった。それでも動作時の息苦しさは慢性化してるので、健康な時の呼吸がどんなだったか身体は忘れてしまっている。
息苦しさの「息」とは「生きる」に通じる言霊であろうなどと考えてると、ここのところ観察しているカイツブリが、やはり「息」を字に持つことに何か縁を感じ、さらに、私の脳みその迷路はまったく異なる故郷の今川(大阪市では万葉で歌われている息長川オキナガガワは今川説をアピールしている)に繋がってゆく。
そして四天王寺研究の南さんがfbでつぶやいた仮説、「息長(オキナガ)=沖縄難民 ゆえに日本書紀は神功皇后を卑弥呼と比定した。」
水辺の湿地でよく見かける身近な鳥、カイツブリ。万葉集など古くからよく歌に登場する。
それゆえかカイツブリの和名はいくつもある。
カイツブリはカイ=たちまち、ツブリ=潜るときの水音が転じたとされる。
万葉の頃から歌に詠まれる鳰鳥(ニホドリ)は「すぐ水に潜る(入る)」生態を一文字で表す字に当てた大陸由来でないヤマト漢字。
「息長鳥」と書いてシナガドリと読む。またその繁殖状態から「浮巣鳥」(ウキスドリ)ともいう。いずれも和名であり、大陸漢字とは異なっている。
同じ「息長」(息が長い)と書いてシナガとオキナガの異なる読みは漢字が当て字であることを示している。水鳥のカイツブリと渡来氏族のオキナガ氏を区別するための読みに、漢字をあてたのだろう。潜って水中生物を獲るカイツブリの生態から「息が長い鳥」。息(訓読みイキ)(音読みシ)。さすれば息長氏(オキナガウジ)は沖縄由来ということか?
地名 息長川 オキナガガワ は息長氏族の地を流れている川という意味と、息長鳥 シナガドリ がたくさんいる川という意味の両方の意味にもとれる。
一方、文学界では息長川 オキナガガワ は特定の場所を指す地名としてではなく、文学界の通説として象徴的意味として用いられている。
生態観察→象徴的意味
いや、象徴的意味などという大げさなものでなく、東下りの八ツ橋が刈谷のカキツバタという固有の場所から転じて文化人の間でだけ通じる隠語のようなものになったように?
わかる人の間で引用引用を繰り返し、特権階級としての芸術に関わる人たちだけが阿吽の呼吸で理解できるといった。。。
こんな風に考えてると、私の脳みそ迷路はこの脱線が、生成AIやChatGPTにつながりを求め始めていることにもやもやしだしている。
・・・文学界の通説ではこの台詞は、古歌を書き写した屏風絵や歌扇に書かれ、また鳰鳥の歌も歌人に広く詠まれていたため、「息長川」と言えば「誠実な恋」を意味するものと考えられていたようです。(大阪市ホームページ)
230622-勅使池nest04 |
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ブラタナベ ~ 今川と息長川 (2015年5月19日火曜日)
大阪市ホームページ 018 息長川(おきなががわ)2022年12月19日