お彼岸のお墓の駐車場は、小さなジンクス Jynx を狙って大砲を構える人々で盛り上がっている。
スズメくらいの小さな鳥で地面にいると保護色でほとんど見つけられません。望遠レンズで探すのも非常に困難です。
茶色っぽい地味な色彩でスズメくらいの小さな鳥。地面にいると保護色でほとんど見つけられず、個体数も少ないこの珍鳥がどういった経緯で見つかるのでしょうか。そこには地道に毎日、定点観察している人の存在があります。僕もこの写真のアリスイを自分で見つけたわけでなく、僕が見つけたのは望遠レンズ担いだ「トリヤさん」で、鳥自体は「トリヤさん」が見つけてくれるのです。
ここ霊苑公園の駐車場は、野鳥観察で有名な勅使池に接していて平日でも望遠レンズ担いだ「トリヤさん」が多く、絶えず珍しい鳥はいないか探してるんですね。
珍鳥は鳥自体の個体数が少ないということもありますが、鳥を見つけようとする人の少なさにも比例すると思うんです。観察者がいないと存在自体の報告がない。
珍鳥ターゲットに「トリヤさん」が写真撮影目的に盛り上がることには批判的な面がありますが、一方で市井の人々によって情報収集・拡散がなされる様は、SNSの普及により大手メディアよりもいち早く情報が伝播されるネット社会の今とある意味共通する環境のように見えます。
ところでwikiによると
アリスイ(蟻吸、Jynx torquilla)...警戒のために頻繁に首をかしげるような行動を行う。...種小名torquillaは「首を捻る者」の意で、英名(Wryneck=曲がった首)と同義。首を曲げ頻繁に後ろを向くことから、不吉の象徴とされることもある。
ギリシア語のイユンクスは英語のジンクスの語源となっているという話
wikiの引用元
Greek Name: Ιυνξ ギリシア語Transliteration: Iynx 文字変換Latin Spelling: Jinx ラテン語のスペルTranslation: Jinx, Wryneck-Bird 翻訳
蛇に擬態するアリスイの記事
縁起が悪いという意味の「ジンクス」の語源もこの鳥にちなんだものとされていますが、日本でジンクスといえばよい意味にも使われます。これは「転禍為福」「禍い転じて福をなす」という東アジア的改変が行われているのでしょうか。