2019年11月18日月曜日

Tomographic Drawing / "Twin inside twin" by Kiminari Hashimoto 断層ドローイング




Fetus-in-fetu 胎児内胎児 (Twin inside twin:一卵性双生児の一人がもう一人に取り込まれてしまう) 2019年2/22 に出産し取り出されwebニュースとして配信されたことに応答して制作したドローイングの続きです。




Tomographic Drawing (NCT drawing=No Computed Tomographic drawing)


Tomographic Drawing(断層図)はTube body コンセプトによるドローイング制作時に創出した手法です。CTスキャンのようなある座標平面でスライスされたような図です。
CT (Computed Tomographic) は数値演算の工程がありますが、コンピュータを使っていない観念上の断層図です。
そういう意味ではNo Computed Tomographic imageであり NCT drawing, NTC paintingと言ってもよいかもしれません。


Tube body drawing


84年頃に最初に描いたtube body コンセプトによるドローイングは、外と内が分かれていて個体としての「私」が「世界」の中に対峙して存在していると考える身体が実は内臓レベルで口から肛門までつながっている(個体としての「私」は外と内に分かれてるのでなく「世界」とつながっている)状態を位相幾何学の考えを引用し示そうと試みたドローイングです。解剖学的な具象性はなく観念的なイラストレーションです。

















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190330 note / Twin inside twin
2019年10月23日
http://pavlovsdogxschrodingerscat.blogspot.com/2019/10/190330-note-twin-inside-twin.html





Tomographic Drawing / "Double Embryo" by Kiminari Hashimoto 断層ドローイング(by橋本公成)
2019年11月15日
https://pavlovsdogxschrodingerscat.blogspot.com/2019/11/tomographic-drawing-double-embryo-by.html



Study for "BIRTH" 2019 (from '80s drawing)



Study for "BIRTH 2019" / Brush pen pigment ink, Gel ink ballpoint pen on paper/25.2x17.8cm (sheet size) each : Campus notebook (2018DEC04-2019APR01) /2019 09.FEB Kiminari Hashimoto


1983-84年制作のドローイング、アルミパネルへのペインティングの部分、画中画(下記)より再制作。
透視図法的に描かれた画中画を平面に戻し、独立した絵画として再制作する。

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HISTORY PANELS/ Picture in a picture
2017年9月7日
https://pavlovsdogxschrodingerscat.blogspot.com/2017/09/panels-picture-in-picture.html











2019年11月15日金曜日

Tomographic Drawing / "Double Embryo" by Kiminari Hashimoto 断層ドローイング(by橋本公成)



Study of "Double Embryo" 01,02 /1986 03.SEP/paint marker on paper/28x21.6cm(sheet size) Kiminari Hashimoto





Study of "Double Embryo" 05 /1986 10.SEP/
pen ink on paper/23.9x23.3cm(sheet size)
Kiminari Hashimoto

Study of "Double Embryo" 03,04,06,07 /1986 10.SEP/ paint marker on paper/ 23.9x23.3cm(sheet size) / Kiminari Hashimoto


二重人とdouble embryo

ベトナムでのニュースによって合体した人間(生物的な異変エラーによる存在)を知って、概念的な図示を試みたのであるがその布石は絵画平面上での二重人に対する考察であった。

二重人については、レオナルドのアドレーションで図示された二人セットのイメージについての誰かの論文によるものであったが、それはキリスト教的な、聖書に書かれている?「この世で自身の分身的なもう1人の他者が存在し、我々はその分身を求めて生きている。」といったような内容のものだったと思う。(キリスト教でなく、ギリシャのプラトンによる考察だったかもしれない)
ダヴィンチの絵に見る二重人は、明らかに合体したよように見える聖アンナとマリア図のように、精神的な遺伝的な様相を図示しようとしたように思えるのだが、一方で、そのアイデアを思いついたのは構図の描き直し、あるいはデッサンの修正時において、偶然二つの顔が並んでいた時に思いついたかもしれないということを、今朝web上で見たレオナルドのDrapery study on red paper 赤い紙に書かれたドレスのシワの習作を見て考えた。

この赤い紙に描かれたドローイングはレオナルド初期の代表作とされる受胎告知のマリアの衣服の習作で、布のシワを研究しているが、(それは地形図、地質図のようなものであり水流図にも見られる宇宙観をも表している)モデルの着衣を前に描いたのではなく、人体の入っているように布のシワを作って、人体なしでしばしば衣服のしわを追求していたという伝聞がある。
人体のない状態での着衣のシワを描き、自然な状態の着衣に見えるように上半身、胸から上の頭部などはモデルを前にせず、想像で描き、合体していったようにこの赤い紙の習作は見える。
このように部分部分と、宇宙の、世界の真理追求を全て一つの一点のタブロー作品で示そうとしたために完成された絵画が少ないということにならざる負えなかったのではないかと思うのだが、いくつもの枝の別れた個々の専門領域に対する長大な研究を全て入れ込んだ一つの世界像として絵画作品に込めるという意志が見える。
構図を決めて単純に完成に向かって機械的に仕上げる方向に向かうペイントとは異なり、世界の全てを説明するためのイラストレーションの集積であり、個々の領域の観察全てを詰め込んだ構築としての人工的なモニュメントである。
このことがレオナルドの絵画を不気味なまでの雰囲気を醸し出しように見える所以である。

偶然、修正したために現れた二つの頭部、修正前の線と修正したためにできた二つの頭部。ADORATIONに見られる2人セットの人物群もこのように修正前と後の二つが重なって偶然表象されたこの効果は、アニメーションのように動作と時間の経過を表してもいる。
これらのことを制作途中で「発見」したレオナルドは、あえて修正前後のイメージをどちらかに選択、決定して消すのではなく、どちらも残すことで絵画制作時に発現した効果として実践していったのではないか。

2019年12月3日






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Another work in '80 / 1986-87 Art work :Kiminari Hashimoto
2019年2月8日


Another work in '80 #01: embryo
2017年9月17日


2019年11月14日木曜日

「月が綺麗ですね」



2019/11/13  18:30  from KOMAKI OOKUSA Aichi Japan 小牧大草の十六夜

「I Love You」 を日本人は「あなたを愛しています」なんて言わない「月が綺麗ですね」とでも訳しておけ。。と言ったとされる夏目漱石の逸話、僕もドラマ「相棒」で知ったのですが、劇中でも図書館の資料箱の中に逸話の証拠となる学生に送った漱石のはがきがあった!という物語でした。

国立国会図書館サーチ
夏目漱石が「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳したとされる根拠となる文献はないか。(岐阜県図書館)
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000006-I000149970-00?fbclid=IwAR0ugbQ-lUfDSeXKbbvgEURJz_5znkYaQcISUoR40TmFGGc0yY8q9xiF5nc


2019年11月11日月曜日

久米の岩橋

大納言朝光:
下らうに侍りける時、女のもとにしのびてまかりて、暁にかへらじといひければ

小大君:
いわはしのよるのちぎりもたえぬべしあくるわびしきかつらぎの神

<岩橋の、夜の契りも絶えぬべし、明くるわびしき葛城の神 /拾遺和歌集 1201>




佐竹本三十六歌仙絵巻→小大君のうた→葛城の神(一言主神)と役行者 
からの、「久米の岩橋」
役行者(えんノぎょうじゃ)よりの、葛城山から吉野金峰山への橋を架ける工事依頼を、醜い姿が恥ずかしいから夜しか働かないと断ったため谷底に閉じ込められた葛城の神、一言主神(ひとことぬしノかみ)
この「久米の岩橋」物語を知らねば小大君のうたも佐竹本三十六歌仙絵巻もあじわえない。
現代の美術も、古典も深くあじわおうとすれば勉強が必要ですね。




古事記(712年)では幼武尊(わかたけるノみこと=雄略天皇)より優位に記述されていた葛城の一言主神は、日本書紀(720年)では対等になり、続日本紀(797年)では天皇の怒りにふれる記述へと変化する。
それにしても葛城山から奈良盆地をまたいで大峰山脈まで橋を架けるというビックプロジェクトが実現していたらヤマト文明もエジプト文明に匹敵した大文明だったか?
いや、このひらがなの「情」の深さこそが大和文明の本髄かも。

河内名所図会 6巻[2]25コマ目に工事が中断した久米の岩橋の図があります。
以下の国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能です。


河内名所図会 6巻(国立国会図書館デジタルコレクション)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2563472?tocOpened=1



参考、引用元
岩橋山 wiki
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A9%E6%A9%8B%E5%B1%B1

小大君千人万首
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/kodai.html

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New project of "佐竹本三十六歌仙絵巻"
2019年2月16日
https://pavlovsdogxschrodingerscat.blogspot.com/2019/02/new-project-of.html