2023年10月11日水曜日

アカゲラのあいまいな性

2023/10/10  10:02  勅使池3号橋より


季節は寒露、鴻雁来(こうがんきたる)雁など冬鳥が北から渡ってくる頃なんですが、今年は水鳥の渡りが遅いですね。
近所の荒池のオシドリ、昨年の飛来は10月10日でしたが今年はまだカモ類は何もいません。
さすがに、つい先日まで30℃越えの最高気温が続いた長い夏のせいでしょうか。

2023/10/10 荒池

伊良湖のサシバなどの鷹やヒヨドリの渡りはピークを迎えてるのに対し、毎日リハビリウオーキングに行く勅使池では冬鳥の水鳥はコガモとマガモなどほんの数羽だけです。
それでも8日には伊良湖からも渡りをするアサギマダラが1羽舞い、アカゲラが飛来しました。


2023/10/10  09:40~10:30 約1時間ほどの朝食



アカゲラのあいまいな性


 ところでこのアカゲラ、昨日撮影した画像を拡大してみると後頭部に赤い羽根がないので♀なんですが(♂は後頭部、首に近い部分が赤い羽根)、後頭部の少し前が刈上げのように禿げあがってます。
そして頭頂部に対になった赤い斑点のようなものが見えます。



同じキツツキの仲間であるコゲラの場合、この小さな赤い斑点のような羽根は♂の印しということです。
コゲラのこの赤い斑点のような羽根はなかなか見つけられないですが、検索した画像では目の後方あたりで、このアカゲラのように頭頂部ではありません。
それではこの画像のアカゲラの頭頂部にある対になった赤い斑点のような印は??
♀なんだけど♂?的な印???
それとも、単に幼鳥から第一回冬羽に移行中のエクリプス??
(* 幼鳥の場合頭部の前の方から頭頂部にかけて赤い羽根で覆われています)


性差って?


 鳥の場合、卵を産むのはXY染色体をもつ方で、派手な羽根アピールし、きれいな声で囀り、縄張りを守るのに躍起になるのはXX染色体の方ということです。
(*混乱のため、鳥ではXYをZWに、XXをZZと置き換えてるらしいですが)
ヒトの場合、雄(=子供を産めない)はXY染色体、雌(=子供を産むことができる)はXX遺伝子。つまり鳥類はヒトなど哺乳類とは♂♀の染色体の組合せが正反対なんですね。
というか、♂雄、♀雌というのは単なる方便で、染色体の組み合わせこそが性差であると言えるのかもしれません。

 卵が成長する時の温度によって性差の比が変わるカメやワニ、社会的状況によって性別が決まるベラ科の魚、出会ったとたんどちらかが♂もう片方が♀になるミミズ、などなど、バイオロジカルコレクトネスでは性はあいまいなものが珍しくありません。性差を決定する要因は様々あって複雑なんですね。
私はポリコレに対しバイオロジカルコレクトネスの立場で、LGBTQ法案には反対なんですが、T Qに対する科学的証明と社会的制度に問題があると思うのですが、それは置いておいて「生物学的正しさ」とつぶやいてみると、、性差の決定がこれほどあいまいなことだったのかと改めて直面したのでした。





引用、参考