2012年11月21日水曜日

Heihachiro's Ripples 01 ~平八郎の「漣」1



平八郎が意図したかもしれないことを期待して見に行った「漣」。
あぁ~なんということだ。屏風は180度に全開され、無残にも壁にはりつけにされている。
それもガラスケースの中で、トップライトを浴びながら。
図としての「絵画」を鑑賞しようとする近代美術館的展示。
はたしてこのインスタレーションは平八郎の装置の効果を伝えているか。
表現方法としての「インスタレーション」ばかりに気を配る昨今、ものを置く、設置するということがどういう効果を指向するか、本来の意味でのインスタレートがもっと考慮されるべきである。
そうすれば80年前に作られたものの現代的意味が絶えず現前し、目の前にたち表れるのだが。


http://www.city.osaka.lg.jp/yutoritomidori/page/0000166029.html


美術館を出、松屋町に向かって歩き末吉橋から東横堀川の漣を撮影する。
阪神高速1号環状線高架に反射する漣の効果。
この反射効果をアーティフィシャルに、住空間に、屏風に貼られたプラチナ箔と岩群青で平八郎は試みようとしたのではなかったか。

東横堀川末吉橋より見る