2015年5月7日木曜日

ズクビキ (木菟びき)、擬攻撃

カラスは自分より大きな鳥が現れると猛禽類などにも嫌がらせを仕掛け追い払おうとします。彼らはいつも一羽ではなく、二羽で、あるいはそれ以上の集団でやってきます。
カラスは同時に小鳥類からモビング(擬攻撃)を受けます。






一方で、このモビング(擬攻撃)を利用した狩猟法=木菟びき(ずくびき)というものがあります。フクロウやミミズクを囮にカラスを捕らえる狩猟法で、信州上田のあたりでは「カラス田楽」なる食べ物があったそうです。「ズクビキ」ば、大量のカラスや小鳥類を捕ることができる狩猟法です。
「ズクビキ」を知ったのは白土三平のカムイ伝でしたが、私は実際に1982年12/30に庄内川アサヒビール工場付近の河川敷で、その狩猟法を想像させる異様な擬攻撃に遭遇しました。
河川敷両岸に集結したカラス数十羽と数百のムクドリの群れがギャーギャーとこの世ならざる声で騒ぎ立てている様子に何事かと河川敷に降りてゆくと潅木のなかに、つがいのトラフズクが身を潜めていました。一歩踏み込むと均衡は壊れ、トラフは飛び立ち、それに反応したカラスがいっせいにトラフめがけて攻撃を仕掛けに追い回しはじめた。500mレンズを構えた私の目の前をその群れは猛スピードで通り過ぎ、上空高くまでトラフを執拗に追い詰めて行く光景は今でも忘れられません。











from 1982 DEC. 30  notebook

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「パナマにはパナマの、中川には中川の¥為がある」
vol.001 # mobbing / 集団的自衛権 烏田楽  (2016年10月27日)
https://panamaxnakagawa-entame.blogspot.com/2016/10/vol001-mobbing.html