6月はまた、フレスコ画に適した季節でもある。
1978年6月、実習でフレスコ画技法に臨んだ金沢での、じめっとした季節の肌ざわりの感覚。
漆喰壁が乾かぬうちに顔料だけで描くフレスコ。
絶えず水分を壁に与えるために描き続けなければならない。
上塗り開始から3日間ほぼ貫徹の制作の気持ちよい熱中。
絶えず水分を壁に与えるために描き続けなければならない。
上塗り開始から3日間ほぼ貫徹の制作の気持ちよい熱中。
一年後、当時の指導講師だった丹羽洋介氏より美術出版社新技法シリーズ「フレスコ画の制作」出版に向けて、指名での手伝い依頼、大学教授を通じて受ける。
通常なら名誉なこととして断ることは無いだろう、この依頼を断ってから
私のamateur of genius の旅は始まった。
与えられる大きな自然な流れに逆らって、小さな自然に従う、永い旅がはじまった。
1978 JUNE (ラファエロ「アテネの学堂」部分模写/宮橋章子、光山聡美との共作) |