2014年6月29日日曜日
140629 「魅惑の陶製人形」展 (愛知県陶磁美術館)
橋本 公成さんが2014年6月29日の写真5件を追加しました — 場所: 愛知県陶磁美術館
2014年6月29日 · 愛知県 瀬戸市
Today’s feeling: 不思議な気持ち。
「魅惑の陶製人形」展(愛知県陶磁美術館:2014/6/21-8/17)
34年前名古屋にやってきた当時、デザイン室で絵付け中のもや、職場に転がっていたもの、つい数年前に中国での生産工場をさがして苦労したものなどが、今ではガラスケースの中で歴史になっている。今年4月まで所属していたところは製造ラインを持たないところだったので当時、瀬戸のいろんなメーカーさんによく行った。まだ丸山陶器さんも生産されてた頃。しかし後半の17年をすぎる頃から、生産工場に行く場所は日本の瀬戸から中国に変わった。
1914年(大正3年)に始まった"瀬戸ノベルティ"は今年で100年という。自身が所属していた34年間はその後半1/3の期間。名古屋に来て5年後の1985年にプラザ合意。"瀬戸ノベルティ"は輸出100%だったことから次々とメーカーは廃業に。振り返ると地場産業の栄枯盛衰の歴史の中にいたことをあらためて感じる。
現在生産拠点の中国メーカーの現状を見るにつけ磁器人形技術は希少化し、そのうち消えていきそうだなあと感じる。そんな中、made in SETO のTK名古屋人形さんは貴重な存在ですね。
橋本 公成
2014年6月29日
「魅惑の陶製人形」展、展示第4章、復刻版のガラスケース内に展示のキューピー人形(衣装付復刻版)の生産時の生地検品。 2006/07/24 中国広東省東莞長安の台湾系メーカー工場にて。
この工場では手足動かせるビスクドールの本格的フランス人形、等身大のベビー人形なども生産していたが、今はない。ー 場所: 愛知県陶磁美術館
橋本 公成
2014年6月29日
ローズオニールのキューピー誕生100周年を期に復刻されたビスク人形。2009年に生産。
原型:日本、生産:中国広東省潮州
オリジン、ローズオニール自身のドローイングによるキューピードールがアメリカの特許庁に申請されたのは1912年12月17日。翌1913年3月4日に登録されている。ローズオニールは自身で原型も行った。
橋本 公成
2014年6月29日
中国徳化窯は「魅惑の陶製人形」展の中で磁器人形の重要なルーツとして紹介されている。
徳化窯→ドイツのドレスデン、マイセン→日本の瀬戸。
そして台湾を経て中国本土の広東省、福建省などへ回帰。
現在の徳化は鋳込み成形によるフィギュリン系のものを作る工場も多いが、自身が関わった徳化の印象は安価な陶磁器製品の生産地という印象であったため、今回企画展での位置づけにあらためて徳化窯の認識を変える。
写真の磁器製菊華篭=超絶技巧のようなものも見られるが、このようなものはわずかでありノベルティ産業メーカーではまれ。
写真は2009年中国福建省泉州市徳化にて。
橋本 公成
2014年6月29日
中国徳化窯の現代の名品。
徳化窯は「魅惑の陶製人形」展で明時代から白磁人形が生産されたとされ清時代(18~19世紀)の白磁人形が展示されている。それがヨーロッパへ伝わりマイセンやセーブルの磁器人形生産が始まった。瀬戸ノベルティ業界で呼ばれる「古代人形」とはドレスデン、マイセンの貴族社会の人物や衣装をモチーフとしたフィギュリンを指している。第一次大戦勃発後、アメリカ向けに輸出されていたドイツ品の生産が落ち込んだ時に、日本の森村ブラザーズ(後のノリタケ)によってはじめられたのが瀬戸ノベルティの始まりとされる。
写真:2009年中国福建省泉州市徳化にて。
橋本 公成
2014年6月29日
かつて瀬戸でも見られた大規模なノベルティ工場は、現在、国内で見ることはできない。写真は2006年中国広東省東莞の台湾系メーカーの工場。現在稼働しているかは不明。