2014年6月12日木曜日

Fresco ~ フレスコ

フレスコの種類についての整理、引用まとめ。
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*フレスコ
(英語: fresco、イタリア語: Affresco) は絵画技法のひとつ。この技法で描かれた壁画をフレスコまたはフレスコ画と呼ぶ。西洋の壁画などに使われる。
語源はイタリア語の "fresco" (「新しい」「新鮮な」という意味)である。

フレスコは、まず壁に漆喰を塗り、その漆喰が生乾きの間に水または石灰水で溶いた顔料で描く。
ラスコーの壁画なども洞窟内の炭酸カルシウムが壁画の保存効果を高めた「天然のフレスコ画」現象と言うこともできる。
古代ローマ時代のポンペイの壁画もフレスコ画と考えられている(蜜蝋を用いるエンカウストという説もある)。フレスコ画はルネサンス期にも盛んに描かれた。

湿式法 :ブオン・フレスコ (Buon Fresco)
「真の(正しい)フレスコ」の意味。湿った漆喰の上に耐アルカリ性の顔料を水または石灰水で溶いたもので描く。漆喰が乾く過程で生じる消石灰(水酸化カルシウム)の化学変化により、顔料は壁に定着する。媒材(バインダー)を用いないため顔料の発色が最高度に活かされ、顔料は壁と一体化するため高い耐久性を持つ。漆喰が生乾きの状態で描かなければならないため、一日に描くことの出来る仕事量を計算して壁を区分し塗りついでいく。

乾式法 :フレスコ・セッコ (Fresco Secco)
「乾いたフレスコ」の意味。ア・セッコ (a Secco) とも。乾燥した漆喰の上に描く。漆喰は顔料の定着に寄与しないため媒材が必要となる。媒材として用いられるのは卵、兎膠、石灰カゼイン、現代ではアクリリックなど。壁の上に描くテンペラとも言える。ブオン・フレスコに比べ、発色や耐久性は劣る。ジョット以前はむしろこの技法が主流であった。ブオン・フレスコによって描かれた壁画の大半も、アルカリによって変色する顔料の使用、塗り継ぎ部分の色合わせなどで部分的にフレスコ・セッコが用いられている。

半湿式法 :メッゾ・フレスコ (Mezzo Fresco)
「半分または中間的なフレスコ」の意味。ブオン・フレスコの製作可能時間を延長するために考案された技法。漆喰の乾燥が進んだ後も描き続けるために、顔料に媒材として消石灰などを混ぜる。壁面の乾燥を遅らせるために砂を多めにした漆喰を用いる、顔料の定着を助ける目的で漆喰の表面を粗く仕上げるなどの特徴がある。

普通は煉瓦や石を組んだ壁などを支持体とする。
荒下地は支持体の壁面を水で良く洗い充分湿らせてから、粗い川砂と消石灰の漆喰を壁に投げつけるように塗り付ける。
中間層は荒下地を乾かし(通常一週間程度)、下地を水で充分湿らせ、川砂と消石灰による漆喰を塗る。
上塗り=描画層は漆喰を強く塗り、表面を平らに仕上げる。漆喰層がしまってきたら水または石灰水で溶いた顔料で描き始める。漆喰が乾くと顔料の表面が炭酸カルシウムの皮膜で覆われるため、最終層の漆喰は一日で描けるだけのものを準備し、素早く描かなければならない。

漆喰には石灰岩(CaCO3)を焼成し、生石灰(CaO)にした上に加水した消石灰(Ca(OH)2)を使用する。描画中、媒剤となる水分はたえず気化し、消石灰は二酸化炭素(CO2)を吸収、酸素(H2O)を放出し、炭酸カルシウム(CaCO3)に変化する。
炭酸カルシウムは水に溶けないため、フレスコ画は保存性に大変優れている。

引用:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%B3