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2023年1月6日金曜日

230106 NZ 年始初授業(ジェスモナイト注型)番外編/ハンドレイアップ

年始初めての授業は、できあがった型に樹脂を注型する工程。 
型の鋳込み口、空気抜き溝等チェックしたら樹脂の準備。どれだけ材料が必要かをまず計算。


型取り終わった原型を砕いてカップに入れ体積を量る。
→ 原型体積(cc) x 1.7=ジェスモナイト必要量(g) を割り出す。
→ ジェスモナイト必要量からリキッドとパウダーの分量を割り出す。
リキッド:パウダー=1:2.5
→ ダマができないよう素早く混合し、型に鋳込む。


 ジェスモナイトは粘度が高い材料なので、小さい鋳込み口、細い鋳込み口の型には鋳込みにくい。無発泡ウレタン(レジンキャスト)の水のような流動性に比べると、石膏やセメントに近い感じです。小さく繊細な部品が多いフィギュアの注型にはちょっと向いていない感じですね。また、ウレタンやポリに比べても樹脂特有の粘り気がない感じで細い部品は折れやすい。
この水性樹脂、何かに似ていると思ったら、リキッドはリキテックスのジェルメディウムのような感じで、パウダーと混ぜたものは同じくリキテックスのモデリングペーストに似ています。水性アクリル樹脂なんだから当然と言えば当然ですが。さすれば、粘度を低くするにはパウダーとリキッドの比率を変えるのではなく、比率はそのままで、水を少量添加することで可能かもしれないですね。硬度、強度に影響があるかもしれないが、水分を蒸発させれば比率的には変わらないのであるから硬度、強度的にも問題ないはず。次回実験の価値ありですね。

 もともと大型の造形物用に開発された材料でしょうが、近年ヨーロッパではポリのFRPなどに替わって「環境に配慮した」素材を謳い需要が拡大してるらしい。UKのテートモダンで展示されたカラ ウオーカーの13m高の噴水 参照(1) がこれで作られているという。この作品では「リサイクル、再利用可能な素材で、非毒性のアクリル樹脂、セメント複合体」と紹介されているページもあり、素材自体に政治色が張り付いていると言えなくもない。

参照(1)
コロナ渦の期間中イギリスのテートモダンで展示されたカラ・ウォーカーのフォンス・アメリカナス(カラ ウォーカーによる 2019 年のヒュンダイ コミッションの詳細)
Kara Walker's Fons Americanus
Delve deeper into 2019's Hyundai Commission by Kara Walker


FRP ハンドレイアップによる大きな造形


 一般的な大型の造形物は不飽和ポリエステル樹脂が一般的だ。身近なところではバスタブやボートなど大型で軽量かつ強度が必要なもののために開発された材料は、他の技術と同じく元は軍事技術からの転用だ。1930年に救命ボートの実用化がこの技法が広まるきっかけになったという。グラスファイバー+不飽和ポリエステル樹脂による含侵成形=GFRP (Glass Fiber Reinforced Plastics =ガラス繊維強化プラスチック)
CFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastics =炭素繊維強化プラスチック)はカーボンファイバー+エポキシ樹脂でF1の車体や飛行機の部品、ゴルフクラブのシャフトなどに使われている。

  
"Pelvis"  1992,1996 kiminari Hashimoto 「街は今アートで溢れる」1996年 一宮本町商店街での展示 大きさ約4x5x1.5m GFRP


昨今、有機溶剤系の材料の風当たりが強い。確かに硬化時に強烈な臭い、ガスを出し、身体にいかにも悪そうではある。コバルトなど火気厳禁で毒物指定されている薬品を使用するのでちゃんとした知識がないと危険である。

グラスファイバーにポリを含侵しての積層
  









参考(2)
原爆ドーム 1/100模型の原型とポリレジン(不飽和ポリエステル樹脂+炭酸カルシウム)注型による模型の制作
dome project HIROSHIMA
http://pavlovsdogxschrodingerscat.blogspot.com/2015/11/dome-project-hiroshima.html





2022年12月21日水曜日

221221 NZ



2022/12/21 午後から3,4,5,6限追加延長で年内終了。
選択授業、以前は希望者23名maxそれ以上は抽選でお願いしていたが、最期ということもあり受講希望者41名全員を受け入れたらやっぱり大変なことになって、終わらない。

「先生、手に付いたシリコンはどうしたら取れますか?」




 橋本 公成
2022年12月22日 23:30 
プライバシー設定: 公開

2016年5月4日水曜日

day #21277: 160406 20年目の新学期初日




数えてみると20年目の新学期初日
イラストデザインコースでいきなり立体表現の授業
オリジナルキャラクターのデザインとその立体化、フィギュア制作の15週

イメージの立体化はイメージに属す
ゆえにその立体は平面である
僕はそう思っている

粘土の可塑性
樹脂、プラスチックという素材概念
彩色された立体
それらは、素材の物質感が希薄であるという意味でも絵画的だ
3Dでありながら2Dである
立体でありながら平面である

言語を補足する挿絵(=イラストレーション)は言語より情報量が多い
言語を翻訳するイラストレーション
2Dのイラストレーションを翻訳する3Dの立体
概念→イメージ→物質化
それもまたイマージュ
絵画的だ

ギリシャ彫刻を模刻するような、3Dから3Dへの倣いはしない
古典絵画を模写するような、2Dから2Dへの倣いはしない
ギリシャ彫刻を石膏デッサンするような、3Dから2Dへの変換はしない
ここでは、2Dから3Dへの翻訳をするのだ





2015年2月4日水曜日

A work of translation to 3D for "PEANUTS" -翻訳としての立体表現


I have made SNOOPY, CB and WS statue again. For an event of the 65th anniversary of PEANUTS.
The artwork of translation to 3D is the work that is very interesting for me.

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This work is nameless art to generally belong to a category of the display design.
It is a three-dimensional thing as translation of the image unlike the three-dimensional expression in carving and modeling, the sculpture.
In this sense, this work is existing expression on the border between two-dimension and three-dimension.
The colored solid thing exists as the three-dimensional thing which a feeling of materials texture lacks.
It exists as image itself let loose from the weight of materials.
It is the three-dimensional expression of the way which is different from "carving and molding, the sculpture" categorized in University of Arts in such a meaning.
In a modern sculpture, the basic training translates a person model and a 3D-motif into the different material such as clay and a tree or the stone in many cases.
The role model of three-dimension is three-dimensional. (from three-dimension to three-dimension translation by the material)
However, the modeler who is producing a character figurine, translate three-dimension from two-dimensional image.

For example, Walt Disney made the mock-up of the character doll to reproduce the motions of a character. After inspecting the movement with a three-dimensional doll he converted it into the two-dimension again, and completed a character design.
In contrast, the comic strip of Mr. Schulz is a line by the pens including a noise encoded in a minimum line.

"What does this one line drawn casually express?"
Sometimes I mutter this question during production.

In 2001, when I had begun to be concerned with the character figurine (3D sculpt) of PEANUTS, Mr. Schulz was having already passed away. Therefore it was impossible to ask him some questions.

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We extract a language and grammar of the illustration that he drew from many comic strips that Mr.Schulz drew and translate it in 3D.



After 2001, my studio was sometimes occupied to SNOOPY.
For ten here several years, I performed work of this translation.






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翻訳の仕事としての立体表現 =======

この仕事は、一般的にディスプレイデザインのカテゴリーに属す無名のアートです。
彫塑、彫刻における立体表現と異なり、イメージの翻訳としての立体物です。
その意味で、この仕事は2Dと3Dの境界線上に存在する表現です。
彩色された立体物は素材感が希薄なイメージの立体物として現存します。
そういった意味で美術大学等でカテゴライズされている「彫塑、彫刻」とは異なる道の立体表現です。
近代彫刻の基礎訓練の多くは、人物モデルやモチーフとなる立体物を粘土や木、石など異なる素材にトランスレートしますが、お手本となるのはあくまで3Dです。(3Dから3Dへ、素材によるトランスレート)
しかし、キャラクターフィギュアを制作する原型師は2Dのイメージを3Dに翻訳します。

ウォルトディズニーのキャラクターがアニメーションの動きを正確に再現するためキャラクターデザインの段階で3Dモックアップを制作し、検証し再び2Dに落とし込んでいくのと異なり、シュルツ氏のコミックストリップは最小限の線に記号化されたノイズのあるペンの線です。

「このなにげなく描かれた一本の線は何を表しているか?」
制作中に発せられる問い。

私がピーナッツのキャラクターの立体物に関わり始めた2001年、すでにシュルツ氏は他界し、本人にその意味を問いただすことは不可能でした。


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この仕事において私が興味深いと感じるのは、シュルツ氏の頭の中で3D化され単純な線で記号化イラストレートされた、その線が3Dとしてどう現存させるかという対話を、亡きシュルツ氏そしてCAの3D監修担当者たちと行い、2Dの線と3Dの立体を共有していることです。
こういった意味において、私はこの仕事を機械的に(市場的に)分類されたデザインの仕事ではなく、アートの問題を内包したクリエイティブワークと感じるのです。

シュルツ氏のコミックストリップにはキャラクターの真正面のイメージがほとんどありません。ほとんどというのは、まれにスヌーピーの真正面から捉えたイメージがあるのですが、そのイメージがピーナッツのシルエットに酷似していることからコミックのタイトルが「PEANUTS」になったことにシュルツ氏は不満を持っていたからです。真横からのイメージはあるのに、真正面からのイメージは無い。このことはデーターとして三面図を描く場合に大きな情報の欠落があります。多くのキャラクターは斜め45度から見たイメージで表されています。ドッグハウスの場面では真横からのイメージがほとんどですが、真正面のイメージはありません。ウッドストックやチャーリー・ブラウンなど他のキャラクターについても同様です。
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私たちは、シュルツ氏の描いた多くのコミックストリップから、彼の描いたイラストレーションの言語と文法を抽出し、3Dに翻訳するのです。

2001年以降、私の仕事場は時にスヌーピーに占領されました。
ここ十数年、私はこの翻訳の仕事を行ってきたのです。

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2014年6月29日日曜日

140629 「魅惑の陶製人形」展 (愛知県陶磁美術館)



橋本 公成さんが2014年6月29日の写真5件を追加しました — 場所:  愛知県陶磁美術館
2014年6月29日 · 愛知県 瀬戸市
Today’s feeling: 不思議な気持ち。

「魅惑の陶製人形」展(愛知県陶磁美術館:2014/6/21-8/17)
34年前名古屋にやってきた当時、デザイン室で絵付け中のもや、職場に転がっていたもの、つい数年前に中国での生産工場をさがして苦労したものなどが、今ではガラスケースの中で歴史になっている。今年4月まで所属していたところは製造ラインを持たないところだったので当時、瀬戸のいろんなメーカーさんによく行った。まだ丸山陶器さんも生産されてた頃。しかし後半の17年をすぎる頃から、生産工場に行く場所は日本の瀬戸から中国に変わった。
1914年(大正3年)に始まった"瀬戸ノベルティ"は今年で100年という。自身が所属していた34年間はその後半1/3の期間。名古屋に来て5年後の1985年にプラザ合意。"瀬戸ノベルティ"は輸出100%だったことから次々とメーカーは廃業に。振り返ると地場産業の栄枯盛衰の歴史の中にいたことをあらためて感じる。
現在生産拠点の中国メーカーの現状を見るにつけ磁器人形技術は希少化し、そのうち消えていきそうだなあと感じる。そんな中、made in SETO のTK名古屋人形さんは貴重な存在ですね。





橋本 公成
2014年6月29日
「魅惑の陶製人形」展、展示第4章、復刻版のガラスケース内に展示のキューピー人形(衣装付復刻版)の生産時の生地検品。 2006/07/24 中国広東省東莞長安の台湾系メーカー工場にて。
この工場では手足動かせるビスクドールの本格的フランス人形、等身大のベビー人形なども生産していたが、今はない。ー 場所: 愛知県陶磁美術館



橋本 公成
2014年6月29日
ローズオニールのキューピー誕生100周年を期に復刻されたビスク人形。2009年に生産。
原型:日本、生産:中国広東省潮州
オリジン、ローズオニール自身のドローイングによるキューピードールがアメリカの特許庁に申請されたのは1912年12月17日。翌1913年3月4日に登録されている。ローズオニールは自身で原型も行った。



橋本 公成
2014年6月29日
中国徳化窯は「魅惑の陶製人形」展の中で磁器人形の重要なルーツとして紹介されている。
徳化窯→ドイツのドレスデン、マイセン→日本の瀬戸。
そして台湾を経て中国本土の広東省、福建省などへ回帰。
現在の徳化は鋳込み成形によるフィギュリン系のものを作る工場も多いが、自身が関わった徳化の印象は安価な陶磁器製品の生産地という印象であったため、今回企画展での位置づけにあらためて徳化窯の認識を変える。
写真の磁器製菊華篭=超絶技巧のようなものも見られるが、このようなものはわずかでありノベルティ産業メーカーではまれ。
写真は2009年中国福建省泉州市徳化にて。



橋本 公成
2014年6月29日
中国徳化窯の現代の名品。
徳化窯は「魅惑の陶製人形」展で明時代から白磁人形が生産されたとされ清時代(18~19世紀)の白磁人形が展示されている。それがヨーロッパへ伝わりマイセンやセーブルの磁器人形生産が始まった。瀬戸ノベルティ業界で呼ばれる「古代人形」とはドレスデン、マイセンの貴族社会の人物や衣装をモチーフとしたフィギュリンを指している。第一次大戦勃発後、アメリカ向けに輸出されていたドイツ品の生産が落ち込んだ時に、日本の森村ブラザーズ(後のノリタケ)によってはじめられたのが瀬戸ノベルティの始まりとされる。
写真:2009年中国福建省泉州市徳化にて。




橋本 公成
2014年6月29日
かつて瀬戸でも見られた大規模なノベルティ工場は、現在、国内で見ることはできない。写真は2006年中国広東省東莞の台湾系メーカーの工場。現在稼働しているかは不明。