2023年1月28日土曜日

230128 荒池 トモエガモ Baikal Teal

 






主に植物の種子を好む植物系雑食のトモエガモは、同じ食性のオシドリと近い場所に集まっている。ミコアイサの♀もたまに見られるが、マガモ、ホシハジロ、カンムリカイツブリに近い場所に集まってることが多い。もぐって魚を食べるミコアイサは独自のグループを形成し行動している。この周辺にいくつものため池や河川があるが、オシドリ約50羽の群れとトモエガモの15,6羽のグループが荒池を選ぶのは外敵より身を隠す比較的安全な水際の藪と鉱物のどんぐりの木が多いことによるのだろう。

♂ 8,♀ 8 、千葉県北印旛沼の数万羽越冬地に比べれば荒池に飛来する15-6羽はほんの小さな迷い鳥グループ。荒池では1年前もこれくらいの規模の飛来。毎年同じ個体あるいはその近くにいる個体の飛来でしょうか。
なぜ、同じくらいの規模が毎年同じ地域に飛来するのでしょうか。
千葉の数万羽の群れはシベリア東部バイカル湖周辺での大きな繁殖地での群れがまとまって飛来すると仮定すれば、その他あちこち日本の地域に飛来するものは、シベリア~中国、朝鮮半島にわたる小規模のあちこちの繁殖地から越冬飛来してきていると推測することができる。



かつて食用でカモ類の中で最も美味だったことから味鴨、(アジ)と呼ばれたトモエガモ。
乱獲などで数が減っていたが、近年は逆に増えているという報告があります。しかしここ荒池に飛来するのは15,6羽程度とここ2年変わりありません。今のところ


参考:
wiki

ある4月のシベリア、バイカル湖近く (1988 April 29)

17:07-17:30


2023年1月8日日曜日

230108 荒池オシドリ

 


道路沿いの木々の隙間から見える場所は枝や葉でピントが合いにくいから、最大望遠でその隙間を狙うと、いきなりファインダーに顔のアップが飛び込んでくる。









今日は朝から春のような陽気。新春とはよく言ったものだ。昨年よりフィールドに出るように心がけていると季節の流れが旧暦新暦のタイムラグを越えて、意外と暦と実際の気候が一致していると感じる。それともやはり人々は温暖化とか言うのであろうか?

勅使池があんなだからと初めて来たという夫婦。よく来ているような夫婦。双眼鏡で観察している杖を突いたおじいさん。暫し談笑。
昨日の平針探鳥会ではオシドリ120羽を数えていたが、どうだろう。必ず雄雌同数とは限らないし、自身の経験では♂の銀杏羽に騙されて1羽を2羽と数えてしまうことも多い。年末一斉に水面にダイブし行列行進した写真からカウントした時は50羽くらいだったのだけれど。
ミコアイサ♂、トモエガモ見つけられなかったが、帰宅後、対岸のオシドリ休息と同じところにトモエの♀は見つかった。帰る頃には対岸から飛び立った群れは回り込んだ奥の方に移動した。



10:36~11:50


2023年1月6日金曜日

230106 NZ 年始初授業(ジェスモナイト注型)番外編/ハンドレイアップ

年始初めての授業は、できあがった型に樹脂を注型する工程。 
型の鋳込み口、空気抜き溝等チェックしたら樹脂の準備。どれだけ材料が必要かをまず計算。


型取り終わった原型を砕いてカップに入れ体積を量る。
→ 原型体積(cc) x 1.7=ジェスモナイト必要量(g) を割り出す。
→ ジェスモナイト必要量からリキッドとパウダーの分量を割り出す。
リキッド:パウダー=1:2.5
→ ダマができないよう素早く混合し、型に鋳込む。


 ジェスモナイトは粘度が高い材料なので、小さい鋳込み口、細い鋳込み口の型には鋳込みにくい。無発泡ウレタン(レジンキャスト)の水のような流動性に比べると、石膏やセメントに近い感じです。小さく繊細な部品が多いフィギュアの注型にはちょっと向いていない感じですね。また、ウレタンやポリに比べても樹脂特有の粘り気がない感じで細い部品は折れやすい。
この水性樹脂、何かに似ていると思ったら、リキッドはリキテックスのジェルメディウムのような感じで、パウダーと混ぜたものは同じくリキテックスのモデリングペーストに似ています。水性アクリル樹脂なんだから当然と言えば当然ですが。さすれば、粘度を低くするにはパウダーとリキッドの比率を変えるのではなく、比率はそのままで、水を少量添加することで可能かもしれないですね。硬度、強度に影響があるかもしれないが、水分を蒸発させれば比率的には変わらないのであるから硬度、強度的にも問題ないはず。次回実験の価値ありですね。

 もともと大型の造形物用に開発された材料でしょうが、近年ヨーロッパではポリのFRPなどに替わって「環境に配慮した」素材を謳い需要が拡大してるらしい。UKのテートモダンで展示されたカラ ウオーカーの13m高の噴水 参照(1) がこれで作られているという。この作品では「リサイクル、再利用可能な素材で、非毒性のアクリル樹脂、セメント複合体」と紹介されているページもあり、素材自体に政治色が張り付いていると言えなくもない。

参照(1)
コロナ渦の期間中イギリスのテートモダンで展示されたカラ・ウォーカーのフォンス・アメリカナス(カラ ウォーカーによる 2019 年のヒュンダイ コミッションの詳細)
Kara Walker's Fons Americanus
Delve deeper into 2019's Hyundai Commission by Kara Walker


FRP ハンドレイアップによる大きな造形


 一般的な大型の造形物は不飽和ポリエステル樹脂が一般的だ。身近なところではバスタブやボートなど大型で軽量かつ強度が必要なもののために開発された材料は、他の技術と同じく元は軍事技術からの転用だ。1930年に救命ボートの実用化がこの技法が広まるきっかけになったという。グラスファイバー+不飽和ポリエステル樹脂による含侵成形=GFRP (Glass Fiber Reinforced Plastics =ガラス繊維強化プラスチック)
CFRP (Carbon Fiber Reinforced Plastics =炭素繊維強化プラスチック)はカーボンファイバー+エポキシ樹脂でF1の車体や飛行機の部品、ゴルフクラブのシャフトなどに使われている。

  
"Pelvis"  1992,1996 kiminari Hashimoto 「街は今アートで溢れる」1996年 一宮本町商店街での展示 大きさ約4x5x1.5m GFRP


昨今、有機溶剤系の材料の風当たりが強い。確かに硬化時に強烈な臭い、ガスを出し、身体にいかにも悪そうではある。コバルトなど火気厳禁で毒物指定されている薬品を使用するのでちゃんとした知識がないと危険である。

グラスファイバーにポリを含侵しての積層
  









参考(2)
原爆ドーム 1/100模型の原型とポリレジン(不飽和ポリエステル樹脂+炭酸カルシウム)注型による模型の制作
dome project HIROSHIMA
http://pavlovsdogxschrodingerscat.blogspot.com/2015/11/dome-project-hiroshima.html